岩崎量示 オンライン写真展『タウシュベツ川橋梁-輪廻-』

 

2020年5月1日(金)10時 Open

-17日(日)18時 Close

 

写真32点のほか映像なども用意しています。ぜひ、お時間に20分ほど余裕のあるときにご覧ください。
本写真展会場では
 Chamber Music Trio「Silencio」を流す予定でした
雰囲気だけでもぜひ。

 


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本展示の土台となったのは『タウシュベツ日誌 第0号』。今年4月に刊行した新作ZINEです。

 

タウシュベツ川橋梁の記録を撮り始めて15年が経つのに合わせ、今年から年に2~3号ずつ、その時々で最近のタウシュベツ川橋梁の様子をお伝えする『タウシュベツ日誌』を制作することにしました。その創刊準備号として刊行したのが第0号です。

本の中には、2019年9月から今年2月末までの半年間の移り変わりを捉えた写真を時系列に収録。また、橋の上をまだ人が歩くことができた頃の懐かしい写真なども加えて構成しました。

 

オンライン写真展『タウシュベツ川橋梁-輪廻-』は当初、北海道帯広市のギャラリー・廊-KOHBUNDO-での開催を予定していた同名写真展のオンライン版です。本展示では「タウシュベツ日誌 第0号」収録写真のうち、最近半年の間に撮影したものをすべてご覧いただけることになりました。

 

また展示作品はすべて、期間中に限りオリジナルプリントをお買い求めいただけます。ギャラリーのご厚意により実際の展示で使用を予定していた額に納めた写真を、送料ギャラリー負担にてお届けします。





① 2019年9月2日
① 2019年9月2日

夏のあいだに糠平湖底一面に生い茂った草が、秋になり、湖に沈んでいく。

② 2019年9月17日
② 2019年9月17日

『タウシュベツ日誌 第0号』の表紙を飾った1枚。水位上昇が遅れた昨年は9月半ばにようやくめがね橋が見られた。

③ 2019年9月21日 その1
③ 2019年9月21日 その1

本当に日本の光景なのかと目を疑いたくなるような場面に、今でもたまに出会うことがある。

④ 2019年9月21日 その2
④ 2019年9月21日 その2

糠平湖が誕生した1955年、水没するエリアの木々は切り倒され、今は切株がその名残りを留める。

⑤ 2019年9月26日
⑤ 2019年9月26日

水温と気温との寒暖差で生じるけあらしに包まれるタウシュベツ川橋梁。

⑥ 2019年10月3日 その1
⑥ 2019年10月3日 その1
⑦ 2019年10月3日 その2
⑦ 2019年10月3日 その2

この橋の上をかつて列車が走っていた。

この景色の中を列車が走っていたわけではない。

禅問答のような事実。

⑧ 2019年10月6日
⑧ 2019年10月6日

橋が水に没し、静けさを取り戻した湖は彼らの場所へ。

⑨ 2019年10月11日
⑨ 2019年10月11日

ここ数年、橋上で羽を休めるアオサギを見かけることが増えた。

足音をおさえながら距離を縮めてもやはり逃げられてしまう。

⑩ 2019年10月14日
⑩ 2019年10月14日

東大雪の山々が紅葉に包まれる頃、タウシュベツ川橋梁は湖へと沈む。

⑪ 2019年11月21日
⑪ 2019年11月21日

短い紅葉シーズンが終わると、もう雪がちらつき冬の気配が漂う。

⑫ 2019年12月14日
⑫ 2019年12月14日

タウシュベツ川橋梁が沈む水面に雪が吸い込まれていく。

⑬ 2019年12月19日
⑬ 2019年12月19日

風が止み、冷え込みが強まったある日、湖面はまたたく間に薄氷に覆われる。

⑭ 2019年12月25日 その1
⑭ 2019年12月25日 その1

クリスマスギフトのような早朝の光景。

⑮ 2019年12月25日 その2
⑮ 2019年12月25日 その2

薄く張った氷が吹き寄せられ、不思議な紋様を造り出していた。

⑯ 2019年12月30日 その1
⑯ 2019年12月30日 その1

タウシュベツ川橋梁全体が水没した状態で糠平湖が結氷したのは久しぶりのこと。

⑰ 2019年12月30日 その2
⑰ 2019年12月30日 その2

糠平湖上への立ち入りが解禁される前に、待ちきれない足跡が増える。


<閑話休題>

 

昨年、北海道帯広市のギャラリー・廊-KOHBUNDOでの写真展会場で流した映像をYouTubeで公開しています。


⑱ 2020年1月3日 その1
⑱ 2020年1月3日 その1

水力発電に使われる糠平湖の水位低下の速さは、冬の1日で15cmから20cmほど。

⑲ 2020年1月3日 その2
⑲ 2020年1月3日 その2

橋が徐々に姿を見せ始める時期には足を運ぶたびに違う印象を与えられる。

⑳ 2020年1月8日
⑳ 2020年1月8日

氷を突き破って生えてきたようにも見せるタウシュベツ川橋梁。

㉑ 2020年1月15日
㉑ 2020年1月15日

厚さ20cmを超える青氷。凍る過程で水中の不純物が少なくなるほど青く見えるという。

㉒ 2020年1月29日 その1
㉒ 2020年1月29日 その1
㉓ 2020年1月29日 その2
㉓ 2020年1月29日 その2

完成から80年ほどのコンクリート建造物が、尋常でない速さで劣化していく原因のひとつが氷による浸食だ。

㉔ 2020年2月3日
㉔ 2020年2月3日

4年前に記録的な豪雨をもたらした「平成28年台風第10号」により、糠平湖に多くの倒木が流れ込んだ。

㉕ 2020年2月6日
㉕ 2020年2月6日

かつてはきれいな真円を描いていたアーチが落とす影。

㉖ 2020年2月19日
㉖ 2020年2月19日

2月半ばを過ぎると、たまに寒さが緩む日ができる。その翌日、再び訪れた厳寒の朝に霧が生まれた。

㉗ 2020年2月19日
㉗ 2020年2月19日

冬霧に包まれるタウシュベツ川橋梁。適切な時に、適切な場所にいること。

㉘ 2020年2月26日
㉘ 2020年2月26日

冬が終わりに近づくと、-19℃近い冷え込みでも太陽が昇ると暖かさすら感じる。

2020年2月27日、『タウシュベツ日誌』創刊準備号に収録する最後の1枚を撮れればと、日が暮れるのを待って糠平湖を歩いた。春が近づいているとはいえ、夜に向けて気温はどんどん下がっていく。澄み切った空を見上げながらただただ歩く。

 

いつの間にか、僕は霧に包まれていた。

㉙ 2020年2月27日 その1
㉙ 2020年2月27日 その1
㉚ 2020年2月27日 その2
㉚ 2020年2月27日 その2
㉛ 2020年2月27日 その3
㉛ 2020年2月27日 その3
㉜ 2020年2月27日 その4
㉜ 2020年2月27日 その4


本日公開



<Exhibition-Shop>

 

展示作品のオリジナルプリントを、期間中(2020年5月1日-17日)に限りご注文いただけます。A5~A3サイズおよび30cmスクエアにて、低反射アクリルを使用した額装仕上げでのお届けとなります。額装および発送作業は北海道帯広市の額装店・弘文堂額装室が担当。6月上旬頃(※)の発送予定です。

※緊急事態宣言の延長に伴い、発送時期が6月中旬頃まで遅れる可能性があります。また、今後の動向次第で発送時期に変更が生じることがあるかもしれません。ご了承ください。

またオンラインショップでは、当展示の作品を収録した『タウシュベツ日誌 第0号』や
昨年刊行のZINE『裏タウシュベツ拾遺』の他、タウシュベツ川橋梁をモチーフに制作したオリジナルデザインのトートバッグなども販売しています。

 

期間中にオンラインショップで1,500円以上お買い上げいただいた方には、幻となってしまった本展示「タウシュベツ川橋梁-輪廻-」のDMを差し上げます。

 

※額装写真を3点以上ご注文いただく場合には contact 欄よりご連絡ください。割引のご案内をさせていただきます。