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今年もおつかれさまでした。2024年のおわりに

写真・文:岩崎量示

2024年の暮れに、いつもと変わらず湖に足を運びました。

 

季節の移り変わりや水位の変化、天候などによって日々見え方の変わっていくタウシュベツ川橋梁を撮りつづけていると、こちらのルーティンを変えない方が、よりその変化が際立つのではと考えるようになりました。気分の上がり下がりをなるべくおさえて淡々と。

 

そうこうしながら撮りつづけて、来年で20年になります。

 

北海道での暮らしも来年で20年。当たり前のように雪が降り、湖が凍っていく土地でふつうの生活をすることは、かつての憧れでした。だいぶ長くなった今も飽きることがありません。

 

一年のうち三分の一を崩れていく橋に使うことが「ふつう」かどうかには、検討の余地がありそうですが。

 

今年は、2018年以来6年ぶりとなる写真集『続 タウシュベツ川橋梁』を北海道新聞社から出版することができました。前作『タウシュベツ川橋梁』が現在2刷となっているので、この写真集も多くの方の目に触れてくれれば、と思っています。一冊作るのに6年かけた本です。

 

一方で、5年間つづけた『タウシュベツ日誌』は定期刊行に一度終止符を打ちました。半年に一冊ずつ、計10作になった記録写真集は、タウシュベツ川橋梁が崩落した後に資料としての価値が評価されるのではないかと考えています。願わくば、ポジティブな評価をいただけたら、作ったかいがあるというものです。

 

長らくクラウドファンディングでご支援くださった皆さまに、あらためて感謝します。

どうもありがとうございました。

 

定期的な制作は終了しましたが、また続編を作ることがあれば、ぜひご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

 

また、今年からタウシュベツ川橋梁の額装写真をお求めいただける機会も作り始めました。

撮りつづけるうちに、いつの間にか十数万枚をゆうに超えてしまった写真から選りすぐり、古いものでは15年以上前になる当時の僕の技術では表現できなかったものを、今の技術で現像し再プリントしてお届けしています。

 

撮りたての新鮮さも良いものですが、寝かせたタウシュベツ川橋梁の味わいもなかなかのものです。不定期での受注制作となりますので、こちらはあらためてご案内させてください。

長くなりました。

 

来たる2025年が皆さまにとって希望にあふれたものになりますことを、心よりお祈り申し上げています。

どうぞよいお年をお迎えください。  

 

 

僕は、これから雪かき仕事が待っています。